チョコレート・アンダーグラウンド
Saturday, July 3, 2004
[chocolate, juvenile, novel]
チョコレート好きとしては押さえておきたかった本。おしゃれでおいしそうな色の装丁が素敵です。選挙の前に読んでよかった。
完全に民主的な方法で選ばれた健全健康党が、チョコレート禁止法を施行しました。健康に悪いとして他の甘いものや炭酸もすべて禁止。違反した者はチョコレート捜査官に連行されて恐ろしい再教育を受けさせられます。幼く非力なハントリーとスマッジャーは、チョコレートを食べる権利を取り戻すために一体何ができるでしょう。
なぜ健全健康党は、有権者の過半数の支持を得たわけでもないのに政権を勝ち取ることができたのか。答えは簡単、誰も健全健康党には投票しないだろうと思った多くの人が、投票に行かなかったからです。「悪が栄えるためには、善人が何もしないでいてくれればそれだけでいい」ヒトラー率いるナチスですら、当初は完全に民主的な方法で与党となりました。
人1人にできること、みんなで力をあわせてできることを過小評価してはいけないと思わされる一冊でした。勧善懲悪だと言われればそれまでだけれど、「悪」と呼ばれる存在がはびこる理由と倒される過程は現実に繋がると思います。